日本人の起源をめぐる論争の歴史は古く、すでに江戸時代から、新井白石や木内石亭らによる著述が世に問われていた。本格的な研究は、幕末から明治始めにかけて来日した外国人研究者によって開始され、以後「日本人の起源」は、日本人類学会の最大の研究テーマとして、現在に至るまで熱い論争が続けられている。
とくに昭和30年代以降の研究進展には、金関丈夫、永井昌文らによって収集、保管されてきた、弥生人骨を柱とする九州大学の人骨資料が決定的な役割を果たした。現在もなお、国内はもとより海外からも多数の研究者が訪れ、多くの研究成果が発表され続けている。 〔展示中の人名は敬称を略させていただいています。〕 |