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高島は長崎港から南西へ15キロほどの位置にある島で、「宝永(1704-1711)のころ、肥前平戸の領民五平太なるもの」が初めて石炭を採掘したといわれています。佐賀藩とグラバー商会により開発され、1868(明治2)年に北渓井坑(ほっけいせいこう)(深さ45メートル)が完成、日本最初の洋式炭鉱の初まりとして知られています。1987(昭和62)年に閉山しました。
原作は明治42年田中孤峰作であり、北から飛島、高島、二子島、中の島、端島と並び、現在は埋め立てられている高島と二子島はまだつながっていません。グラバーによる立坑はすでに廃坑となっている時期ですが、1902(明治35)年に完成した蛎瀬立坑が見えるのは、後に補ったものでしょうか。
縮尺は水平方向2000分の1、縦方向は1000分の1で高さが誇張されています。高島の西側の崖に石炭の層が描かれ、さらに海底面下に連続して海底炭田を作っている様子が理解できます。黄色は砂岩、青は頁岩、黒が石炭層を表しています。旧採鉱学科の備品台帳には昭和6年東京帝国大学工学部より保管転換と記されていました。(幅305cm)
なお、本模型は田中孤峰原作のものに基づいて新たに制作されたものです。
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- 高島炭鉱模型(原作)
- 本展示用に制作された高島炭鉱模型
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