現在の農業は農作物に化学肥料をたくさんやることによって生産性を高めています。その一方で作物に吸収されなかった肥料は河川や地下水に流れ込み重大な環境汚染を引き起こしています。

 サツマイモは肥料を吸収する能力が高い作物として知られています。そこで、サツマイモの高い肥料吸収能力を他の作物や野菜に付与することができれば投入する肥料を大幅に減らすことが可能となります。

現在、硝酸イオントランスポーターなどサツマイモの肥料吸収に関わる遺伝子の研究が進んでいます。



サツマイモの硝酸イオントランスポーター

硝酸イオントランスポーターは根の細胞の原形質膜に存在し、窒素成分の吸収を行うタンパク質です。


サツマイモの硝酸イオントランスポーターの構造

サツマイモの硝酸イオントランスポーターの遺伝子が明らかにされ、原形質膜を12回貫通する構造をしていることが分かりました。



パネル作成者: 斎藤 和幸(農学研究院植物資源科学部門)