平村産霰石は温泉の沈澱物として産したもので,魚卵状を呈する.灰白色あるいは淡黄色で,径は2〜3mmである.
鹿塩産は蛇紋岩の破片を膠結し,2〜4cmの厚さの層状をなしてこれをおおっている.表面は淡赤褐色で,腎臓状を呈し,内部は濃淡ある褐色の累帯をなす.
松代鉱山産は,短柱状結晶の集合体よなりる球塊が数個集ったもので,球塊の径は5〜10cmである.結晶はc
(001),m (110),k (011),b (010)面よりなる個体が貫入3連晶をなし,径は1.5cm程度のものが多い.大部分は淡緑色あるいは淡紫色,透明ないし半透明であるが,一部は無色透明である.産地では天然記念物に指定されている. |