火山の近くにある地熱環境(熱水系)で金鉱床は形成されます。その地表には、温泉や間欠泉があり、好熱性の微生物が生息しています。湧き出した熱水からはシリカ(SiO2)が沈殿し、シンターが形成されます。
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米国イエローストーン国立公園で採取したシンターを調べると、微生物の表面にシリカが沈殿している様子が観察できました。また、NMR(核磁気共鳴法)で分析してみると、アルミが微生物の表面に6配位の状態で結合していることが分りました。
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- 鹿児島県菱刈町には、金の含有率が世界最高の金鉱床があります。ここでは金は石英脈中のアルミに富む部分に濃集しています。室内実験ではアルミの表面に金が効率よく吸着する事を確認しました。
私たちは、金鉱床を形成する熱水系の地表にできる、微生物が関与したシンターを手がかりにすることで、金鉱床の探査に役立てることができると考えています。
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- 1トンあたり9kgの金を含む
菱刈鉱床の含金石英脈
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- 反射顕微鏡で見た
石英脈中の金
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