歴史的什器 鉱物

民俗資料

Folk materials

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火熨斗
昔のアイロン。炭火を中に入れ、熱と重みで布のしわを伸ばすのに使います。

木うそ
鳥のウソを表現した木製の人形。太宰府天満宮をはじめとして、各地の天満宮で縁起物として作られました。表面を削って羽根を作り出しているのが特徴です。

むつごろう車
佐賀県武雄市の郷土玩具。有明海に生息するムツゴロウをかたどったものです。九州各地でみられる郷土玩具「きじ車」から派生したものと考えられます。

面型(宗七焼)
面を作るための型。表面の陰刻の銘文から、享和三年(1803年)につくられた宗七焼のクロヒゲ面の型であることがわかります。

御所人形
大きな頭と白い肌が特徴の人形。江戸時代に朝廷や公家など高貴な人々の間で愛好されていたことから「御所人形」と呼ばれるようになりました。

鰐口
寺社の堂前に掛けられ、参拝者が打ち鳴らす金属製打楽器です。下端が鰐のように大きく口を開いているその形状からその名がとられたといわれます。

高麗青磁(鉢)
高麗時代の朝鮮半島で、越州窯青磁の技術を受け入れて生産が始まった青磁です。本資料は澄んだ緑青色に発色する釉を掛けており、表面に細かな貫入が発達しています。

ヘルメット
学生運動に用いられた安全ヘルメット。「反帝学評」のマジック書きがみられます。

総合研究博物館には約700点の民俗資料が収蔵されています。これは、九州大学教養部で国史学を担当した檜垣元吉(ひがきもときち)名誉教授が収集されたものです。檜垣先生は、古文書・和漢籍、洋装本、美術・民俗資料にいたるまでの膨大な史資料を収集されていました。これらのコレクションは檜垣先生のご逝去に伴い、1988(昭和63)年にご子息の檜垣御楯氏から六本松図書館に寄贈されましたが、2009年の六本松地区の移転に伴い、古文書類は記録資料館、洋装本は伊都図書館(2020年現在は新中央図書館)、民俗資料は総合研究博物館に移設されることとなりました。民俗資料の内容は、什器、武器・武具類、農具、仏具、文具、玩具など多岐に渡ります。残念ながら由来の不明な資料も多く含まれていますが、昔の人々の暮らしを知ることのできる貴重な資料です。また、高麗青磁のように、美術的価値の高い資料も含まれています。